江戸時代初期はまだまだ戦国時代の殺伐な気風が漂う時代であり、血気はやった若武者たちは稀に市中で殺傷事件を起こし社会問題となっていました。街中の人通りの少ない場所で通行人に武士が斬りかかる、これを辻斬りといいます。当然、幕府は辻斬りを禁止し犯人は見つけ次第市中引き回しの上で死刑という厳しいお触れを出したのですが、徳川綱吉の治世終わり頃までは頻発していたようです。
犯罪行為の辻斬りとは別に、武士は「切捨御免」と呼ばれる特権を有していました。
武士が耐えがたい無礼を受けた時、相手を斬っても処罰されないというものです。