昨今のメディア媒体やまとめサイトでは煽り道具として用いられる大河ドラマの視聴率。


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画像はここから頂きました。

ここ数年ではテレビを持たない家庭が増えたり、日曜の夜に家にいなかったりと人々の生活形態は大きく変わっているにもかかわらず、昭和から調査方法の変わっていない視聴率の高さで大河ドラマの人気を推し量るのは些か時代遅れのように感じます。

そこで私はドラマの人気度、話題度をより詳しく知る指標として新たに大河ドラマ館の累計入場者数を推していきたい。

大河ドラマ館は1987年から30年以上毎年オープンし、地方の町おこしに大きく貢献してきました。
ただテレビで見ているだけでなく、現地まで行ってドラマで触れることができなかった裏話とか史実の話とか知ってこそ本物のファン。

当然舞台となった場所のアクセスの不便さによって来客者数は増減しますが、基本的に番組が好調なら客数は60万〜70万人くらい来ます。


ということで、主だった大河ドラマ館の入場者数を調べて見ました。


篤姫
鹿児島 67万人
指宿 17万人
視聴率24.5%

女主人公では屈指の人気作である篤姫。この人気が後のシエや花燃ゆの悲劇を生むのですがそれは別の話。鹿児島というアクセスの悪さを考えて年間60万人が人気ドラマの指標といえるのでは無いでしょうか?


八重の桜
会津若松 61万人
視聴率14.6%

東京から新幹線と磐越西線の乗り換えで行けるので頑張れば日帰り観光ができる一人旅の雄。評価の高い会津編の舞台となっただけあって来場者数が伸びました。3年前に訪れた時でも未だに大河を推しており、その盛況がうかがえます。


軍師官兵衛
姫路 61万人
視聴率15.8%

姫路のアクセスの良さを考えると人気作のギリギリ踏みとどまったという所でしょうか。


平清盛
神戸など2会場 57万人
呉 9万人
宮島 20万人
視聴率12%

複数の会場で開催したことで来場者数を確保した感じでしょうか?


龍馬伝
高知4会場 92万人
長崎 46万人
視聴率18.7%

未だに大河の最高傑作と評価する声も多く大河効果の恩恵が一番あった作品かも。


花燃ゆ
萩 31万人
防府 6万人
前橋 15万人
視聴率12%

本会場である萩ですら官兵衛や八重の半分、長州を全力でネガキャンした大河ドラマ界の忌み子は町おこしどころかむしろダメージを与えたと言われても仕方がないレベル。


上田 103万人
九度山 25万人

これは超人気作(革新)
九度山の年間観光客数は90万人増加して170万人と最近の大河ドラマの中では無類の人気を誇ります。篤姫や風林火山を超える人気作だと思いますが、でも視聴率は16.6%

で、去年のおんな城主直虎は
浜松 78万人

アクセスしやすい利点があるとは言え、単独会場では真田丸に次ぐ歴代2位なんですよね。下馬評では花燃ゆと同じ轍を踏むと散々だった前作ですが、蓋を開けてみれば龍潭寺やドラマ館は連日盛況と町おこしとしての側面では十二分に果たせたと思います。直政編まで拡張して彦根でも会場を開けば真田丸を超えるポテンシャルはあったかも?


今作も視聴率的にはイマイチ不安な立ち上がりですが、ドラマ館の来場者の伸びを見るまでは成功失敗かどうかは分からない、とりあえず今は様子見で今後の展開で西郷隆盛に対する歴史認識や演者の鈴木亮平氏の扱いが変わってくるのではないのでしょうか。


ただこのドラマ館の来場者数による人気の比較では唯一の例外がありまして…


江 おんなたちの戦国

長浜など3会場 118万人
で、視聴率は17.7%

史上最悪とも言われる大河ドラマは視聴率的(20%超)にも来場者数的にも成功した作品という評価になってしまいました。うーんこの。